日本SF大賞 歴代受賞作アーカイブ
1980年に日本SF作家クラブによって創設された、プロ作家・作品を対象とする日本SF界の年間最高峰文学賞。前年9月から当年8月までに発表されたあらゆるSF作品の中から選考され、歴代受賞作には日本エンターテインメント史・現代文学史を塗り替えた至高の傑作群が並びます。(※当サイトは書籍を対象とするため、映画作品そのものが受賞した第17回・第25回は除外しています)
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第45回
2024年銀河風帆走
著者: 宮西建礼
第45回日本SF大賞特別賞・第4回創元SF短編賞作家の傑作短編集
ぼくらは星々を越えて飛ぶ。 人類の存続を賭けて。 別の銀河をめざす宇宙船たちを襲う 試練を描く表題作をはじめ ハードSFの俊英が放つ第一短編集 第四回創元SF短編賞受賞作収録 人類の存続を賭けて恒星間宇宙を飛ぶ、人格を持った宇宙船たちを襲う緊急事態(銀河風帆走)、地球に衝突するコースをとった小惑星の軌道をそらす計画に挑む高校生たち(もしもぼくらが生まれていたら)、史上初の恒星間宇宙船同士による“決闘”の行方(星海に没す)……第4回創元SF短編賞を受賞した表題作をはじめ、書き下ろし1編を含む計5編を収録した、日本SF新時代の旗手が放つ瑞々しい感性に満ちた第一短編集。 ■収録作品 「もしもぼくらが生まれていたら」 地球に衝突する小惑星の軌道を逸らす計画に挑む高校生たち 「されど星は流れる」 パンデミックの最中に系外流星を観測しようとする天文部の挑戦 「冬にあらがう」 破局的噴火がもたらす食料枯渇に化学部の二人+AIが立ち向かう 「星海に没す」(書き下ろし) 史上初の恒星間宇宙船同士による“一騎討ち”の行方
宝石の国 13
著者: 市川春子
第45回日本SF大賞・第56回星雲賞コミック部門受賞
ひとり地上に残されていた主人公・フォスフォフィライトのもとに、人間を祖とする月人たちがやってきた。フォスは祈り、月人たちは無に帰したとされる。さらに途方もない年月が過ぎたのち、フォスは新たな岩石生命体と出会い、対話することによって幸福を感じるようになるがーー。強くてもろくて美しい、宝石たちの物語、完結巻。
第44回
2023年プロトコル・オブ・ヒューマニティ
著者: 長谷敏司
第44回日本SF大賞・第54回星雲賞日本長編部門ダブル受賞
不慮の事故によって右足を失ったダンサーの護堂恒明は、AI制御の義足を身につけることで人間性のプロトコルを追究するが――。
第43回
2022年残月記
著者: 小田雅久仁
第43回日本SF大賞受賞
近未来の日本、悪名高き独裁政治下。世を震撼させている感染症「月昂」に冒された男の宿命と、その傍らでひっそりと生きる女との一途な愛を描ききった表題作ほか、二作収録。「月」をモチーフに、著者の底知れぬ想像力が構築した異世界。足を踏み入れたら最後、イメージの渦に吞み込まれ、もう現実には戻れない――。最も新刊が待たれた作家、飛躍の一作!
第42回
2021年大奥 19
著者: よしながふみ
第42回日本SF大賞受賞
16年に亘る超傑作がついに完結!! 安寧と言われた江戸時代にも終幕が。 江戸城明け渡しのその時、大奥では何が!? そして、江戸城を追われた大奥面々のその後は!? よしながふみ渾身のメッセージが込められた熱き一冊です! 2021年2月刊
第41回
2020年第40回
2019年宿借りの星
著者: 酉島伝法
第40回日本SF大賞受賞
第40回日本SF大賞受賞作 故郷を追放された主人公。 異種蘇倶の道連れとともに危険な旅へ出る。 著者による挿絵50点+全種蘇倶イラスト入り その惑星では、かつて人類を滅ぼした異形の殺戮生物たちが、国を築いて暮らしていた。幼馴染を殺害して祖国を追われたマガンダラは、放浪の旅の途中で、滅ぼしたはずの“人間”たちによる恐ろしい企みを知る。それは惑星の運命を揺るがしかねないものだった。マガンダラは異種族の道連れとともに、戻れば即処刑と言い渡された祖国への潜入を試みる。日本SF大賞受賞作、文庫化。解説=円城塔
なめらかな世界と、その敵
著者: 伴名練
第40回日本SF大賞特別賞
並行世界を行き来する少女たちの1度きりの青春を描いた表題作など、ベストSF2019[国内篇]1位に輝いた傑作集がついに文庫化
第39回
2018年飛ぶ孔雀
著者: 山尾悠子
第39回日本SF大賞受賞
三冠達成!傑作幻想小説が待望の文庫化。 ・第69回芸術選奨文部科学大臣賞受賞 ・第39回日本SF大賞受賞 ・第46回泉鏡花文学賞受賞 ジャンルの概念を超えた驚くべき物語。 * * * シブレ山の石切り場で事故があって、火は燃え難くなった。 シブレ山の近くにあるシビレ山は、水銀を産し、大蛇が出て、雷が落ちやすいという。 真夏なのに回遊式庭園で大茶会が催され、「火を運ぶ女」に選ばれた娘たちに孔雀は襲いかかる。 ――「I 飛ぶ孔雀」 秋になれば、勤め人のKが地下の公営浴場で路面電車の女運転士に出会う。若き劇団員のQは婚礼を挙げ、山頂の頭骨ラボへ赴任する。地下世界をうごめく大蛇、両側を自在に行き来する犬、男たちは無事に帰還できるのか? ――「II 不燃性について」
第38回
2017年第37回
2016年WOMBS 1
著者: 白井弓子
第37回日本SF大賞受賞作
碧王星……第一移民である“ファースト”と、第二移民の“セカンド”の間で戦争が続く。この戦争では、女性がその子宮に転送器官を移植され、重要な戦力として参戦していた。
第36回
2015年コロンビア・ゼロ 新・航空宇宙軍史
著者: 谷甲州
第36回日本SF大賞受賞
航空宇宙軍と外惑星連合が戦った第一次外惑星動乱から40年。タイタン、ガニメデ、木星大気圏など太陽系各地では、新たな戦乱の予兆が胎動していた。第2次外惑星動乱の開戦までを描く全7篇。
突変
著者: 森岡浩之
第36回日本SF大賞受賞作
関東某県酒河市一帯がいきなり異世界に転移(突変)。ここ裏地球は、危険な異源生物(チェンジリング)が蔓延る世界。妻の末期癌を宣告されたばかりの町内会長、家事代行会社の女性スタッフ、独身スーパー店長、ニートのオタク青年、夫と生き別れた子連れパート主婦。それぞれの事情を抱えた彼らはいかにこの事態に対処していくのか。異様な設定ながら地に足のついた描写が真に迫る、特異災害(パニツク)SF超大作!
第35回
2014年第34回
2013年皆勤の徒
著者: 酉島伝法
第34回日本SF大賞受賞・第2回創元SF短編賞受賞作収録
第2回創元SF短編賞受賞作に始まる幻惑世界全4編。卓越した造語感覚と、圧倒的なイメージ喚起力を駆使して描かれる異形の未来。現代SFの到達点にして世界水準の傑作!
第33回
2012年盤上の夜
著者: 宮内悠介
第33回日本SF大賞受賞・第1回創元SF短編賞特別賞・直木賞候補
第33回日本SF大賞受賞作。第1回創元SF短編賞で山田正紀賞を贈られた表題作にはじまる全6編。囲碁、チェッカー、麻雀、古代チェス、将棋……対局の果てに、人知を超えたものが現出する。2010年代を牽引する新しい波。解説=冲方丁
第32回
2011年第31回
2010年ペンギン・ハイウェイ
著者: 森見登美彦
第31回日本SF大賞受賞・アニメ映画化
小学4年生のぼくが住む郊外の町に突然ペンギンたちが現れた。この事件に歯科医院のお姉さんが関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした。未知と出会うことの驚きに満ちた長編小説。
第30回
2009年ハーモニー
著者: 伊藤計劃
第30回日本SF大賞・第40回星雲賞日本長編部門ダブル受賞
21世紀後半、〈大災禍(ザ・メイルストロム)〉と呼ばれる世界的な混乱を経て、人類は大規模な福祉厚生社会を築きあげていた。医療分子の発達で病気がほぼ放逐され、見せかけの優しさや倫理が横溢する“ユートピア"。そんな社会に倦んだ3人の少女は餓死することを選択した―― それから13年。死ねなかった少女・霧慧トァンは、世界を襲う大混乱の陰に、ただひとり死んだはすの少女の影を見る―― 『虐殺器官』の著者が描く、ユートピアの臨界点。
第29回
2008年新世界より 上
著者: 貴志祐介
第29回日本SF大賞受賞・テレビアニメ化
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。 (講談社文庫) 第29回日本SF大賞受賞 第1位 ここは病的に美しい日本(ユートピア)。 子どもたちは思考の自由を奪われ、家畜のように管理されていた。 手を触れず、意のままにものを動かせる夢のような力。その力があまりにも強力だったため、人間はある枷を嵌められた。社会を統べる装置として。 1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。
第28回
2007年星新一 一〇〇一話をつくった人 上
著者: 最相葉月
第28回日本SF大賞・第39回星雲賞ノンフィクション部門受賞
大企業の御曹司として生まれた少年は、いかにして今なお愛される作家となったのか。 知られざる実像を浮かび上がらせる評伝。 「ボッコちゃん」「マイ国家」など数多のショートショートを生み出し、今なお愛される星新一。 森鴎外の血縁にあたり、大企業の御曹司として生まれた少年はいかなる人生を歩んだのか。 星製薬社長となった空白の六年間と封印された負の遺産、昭和の借金王と呼ばれた父との関係、 作家の片鱗をみせた青年時代、後の盟友たちとの出会い―― 関係者134人に取材、知られざる小説家以前の姿を浮かび上がらせる。 詳細な年譜、人名索引付き。 目次 序章 帽子 第一章 パッカードと骸骨 第二章 熔けた鉄 澄んだ空 第三章 解放の時代 第四章 空白の六年間 第五章 円盤と宝石 第六章 ボッコちゃん 参考文献 年譜 人名索引 受賞 第39回 星雲賞 ノンフィクション部門 第61回 日本推理作家協会賞 評論その他の部門 第34回 大佛次郎賞 第28回 日本SF大賞 第29回 講談社ノンフィクション賞 最相葉月 1963(昭和38)年、東京生れの神戸育ち。関西学院大学法学部卒業。科学技術と人間の関係性、スポーツ、精神医療などをテーマに執筆活動を展開。著書に『絶対音感』(小学館ノンフィクション大賞)『青いバラ』『東京大学応援部物語』『ビヨンド・エジソン』『最相葉月 仕事の手帳』『ナグネ――中国朝鮮族の友と日本』『辛口サイショーの人生案内』など多数。『星新一』にて大佛次郎賞、講談社ノンフィクション賞、日本SF大賞、日本推理作家協会賞(評論その他の部門)、星雲賞(ノンフィクション部門)を受賞。
第27回
2006年バルバラ異界 1
著者: 萩尾望都
第27回日本SF大賞受賞作
日本SF大賞に輝く傑作長編、待望の文庫化 他人の夢の中に入り込むことが出来る”夢先案内人”の渡会時夫は、ある事件から7年間眠り続ける少女・十条青羽の”夢”を探査する依頼を受けた。夢の中の青羽は幼い女の子の姿で、ある島に暮らしていた。その島「バルバラ」は時夫の息子・キリヤが密かに創っていた架空の島と何故か多くの共通点を持っている。さらに調査を進めるにつれ、浮かび上がってきたキーワードは「火星」「若返り薬」・・・。やがて!?
第26回
2005年象られた力
著者: 飛浩隆
第26回日本SF大賞受賞
惑星"百合洋"が謎の消失を遂げてから1年、近傍の惑星"シジック"のイコノグラファー、クドウ円は、百合洋の言語体系に秘められた"見えない図形"の解明を依頼される。だがそれは、世界認識を介した恐るべき災厄の先触れにすぎなかった…異星社会を舞台に"かたち"と"ちから"の相克を描いた表題作、双子の天才ピアニストをめぐる生と死の二重奏の物語「デュオ」ほか、初期中篇の完全改稿版全4篇を収めた傑作集。
第24回
2003年第23回
2002年アラビアの夜の種族 1
著者: 古川日出男
第23回日本SF大賞受賞
聖遷暦一二一三年、偽りの平穏に満ちたカイロ。訪れる者を幻惑するイスラムの地に、迫り来るナポレオン艦隊。対抗する術計はただ一つ、極上の献上品「災厄の書」。それは大いなる陰謀のはじまりだった。
第22回
2001年第21回
2000年第20回
1999年チグリスとユーフラテス 上
著者: 新井素子
第20回日本SF大賞受賞作
遠い未来。地球からの移民政策が失敗した惑星ナインに、たった一人取り残された「最後の子供」ルナが問いかける、生の意味。絶望の向こうに、真実の希望を見出すSF超大作。
第19回
1998年BRAIN VALLEY 上
著者: 瀬名秀明
第19回日本SF大賞受賞
山奥の最新脳科学総合研究所「ブレインテック」。脳科学者の孝岡は、同研究所所長の北川の指名を受け、この地に赴任する。到着早々に目撃した若い女性の身体から放たれた白い光。が、不思議な体験はそれだけではなかった。孝岡は、エイリアンらしきものに拉致され、生体実験を施されてしまう。しかし、それらの超常現象も、この地で行われている数々の研究も、すべては人類を更なる進化へと導く壮大な計画の一環でしかなかった。人類の根元を司る「脳」に最先端の科学理論で迫り、オカルト現象をはじめ様々な謎を解き明かす究極のサイエンス・フィクション、待望の文庫化。
第18回
1997年第16回
1995年第15回
1994年第14回
1993年第13回
1992年第12回
1991年第11回
1990年第10回
1989年上弦の月を喰べる獅子 上
著者: 夢枕獏
第10回日本SF大賞・第21回星雲賞日本長編部門受賞
あらゆるものを螺旋として捉え、それを集め求める螺旋蒐集家は、新宿のとあるビルに、現実には存在しない螺旋階段を幻視した。肺を病む岩手の詩人は、北上高地の斜面に、彼にしか見えない巨大なオウム貝の幻を見た。それぞれの螺旋にひきこまれたふたりは、混沌の中でおのれの修羅と対峙する……ベストセラー作家、夢枕獏が仏教の宇宙観をもとに進化と宇宙の謎を解き明かした空前絶後の物語。第10回日本SF大賞受賞作。
第9回
1988年岬一郎の抵抗 1
著者: 半村良
第9回日本SF大賞受賞作
少女の悪い足を瞬時になおした!次第に身についた超能力で奇蹟を起こした岬一郎。だが、人びとの疑心の渦の中で、平凡な会社員・一郎の運命が狂っていく。日本SF大賞受賞作。(解説・森下一仁)
第8回
1987年帝都物語 第壱番
著者: 荒俣宏
第8回日本SF大賞受賞作・伝説的サイキック巨編
関東最大の怨霊・平将門を喚び覚まし帝都を破滅させる怖るべき秘術とは!? 帝都壊滅を企む魔人加藤保憲の野望をつぶせるか!! 科学、都市計画、風水まで、あらゆる叡知が結晶した大崩壊小説。
第7回
1986年第6回
1985年第5回
1984年幻詩狩り
著者: 川又千秋
第5回日本SF大賞受賞作
【日本SF大賞受賞】 1948年。戦後のパリで、シュルレアリスムの巨星アンドレ・ブルトンが再会を約した、名もない若き天才。彼の剏りだす詩は麻薬にも似て、人間を異界に導く途方もない力をそなえていた……。時を経て、その詩が昭和末期の日本で翻訳される。そして、ひとりまたひとりと、読む者たちは詩に冒されていく。言葉の持つ魔力を描いて読者を翻弄する、川又言語SFの粋。著者あとがき=川又千秋
第4回
1983年童夢
著者: 大友克洋
第4回日本SF大賞受賞作・コミック史上初の快挙
超能力が殺人のチェイスを始めた!ペンと墨が構築した超四次元コミック。日本SF大賞に輝く初期大友作品の頂点に立つロングセラー。
第3回
1982年第2回
1981年吉里吉里人 上
著者: 井上ひさし
第2回日本SF大賞・第33回読売文学賞・第13回星雲賞日本長編部門受賞
医学立国、農業立国、好色立国を掲げ、東北の一寒村が突如日本から分離独立した! SF、パロディ、ブラックユーモア、コミック仕立て、 小説のあらゆる面白さ、言葉の魅力を満載した記念碑的巨編。全三巻。 日本SF大賞、読売文学賞受賞作。 ある六月上旬の早朝、上野発青森行急行「十和田3号」を一ノ関近くの赤壁で緊急停車させた男たちがいた。「あんだ旅券(りょげん)ば持(も)って居(え)だが」。実にこの日午前六時、東北の一寒村吉里吉里国は突如日本からの分離独立を宣言したのだった。 政治に、経済に、農業に医学に言語に……大国日本のかかえる問題を鮮やかに撃つ、おかしくも感動的な新国家。 目次 第一章(でーえっしょ) あんだ旅券(りょげん)ば持って居(え)だが 第二章(でーぬしょ) 俺達(おらだ)の国語ば可愛(めんご)がれ 第三章(でーさんしょ) 吉里吉里人(ちりちりづん)は眼(まんなご)はァ静(すんず)がで 第四章(でーよんしょ) これがまんず最初(せーしょ)の切札(ちりふんだ)なんだっちゃ 第五章(でーごんしょ) 降って来た煙草(たんばこ)の番号はァ一〇〇〇一六一一〇(えづじぇろじぇろじぇろえづろぐえづえづじぇろ)す 第六章(でーろぐしょ) 此処(こご)らで第二(でえぬ)の切札(ちりふんだ)ば出すべがな 第七章(でーななしょ) 双頭(ふたづあだま)の犬(えぬ)は吉里吉里名物(めえぶづ)なのっしゃ 第八章(でーはっしょ) 俺達(おらだ)は泣ぐが嫌(えや)さに笑って居(え)んのだよ 本文より 古橋健二が吉里吉里国営食堂「伏見屋」の購買部から、『吉里吉里語四時間・吉日、日吉辞典つき』と表紙に刷った小冊子を二部、大事そうに捧げ持って駅前空地に出たとき、『十和田3号』の約八百の乗客たちは欅並木の大通りを西の森に向ってすでに移動をはじめていた。西の森には、少年警官イサム安部によれば〔病床数千六百五十の吉里吉里国立病院〕があるというが、全長一粁(キロ)ほどの大通りを西に進むにつれてその病院のクリーム色の壁が森の木々の緑の梢の向うへ隠れて行った。 (「第三章 吉里吉里人は眼はァ静がで……」) 井上ひさし(1934-2010) 山形県生れ。上智大学文学部卒業。浅草フランス座で文芸部進行係を務めた後、「ひょっこりひょうたん島」の台本を共同執筆する。以後『道元の冒険』(岸田戯曲賞、芸術選奨新人賞)、『手鎖心中』(直木賞)、『吉里吉里人』(読売文学賞、日本SF大賞)、『腹鼓記』、『不忠臣蔵』(吉川英治文学賞)、『シャンハイムーン』(谷崎潤一郎賞)、『東京セブンローズ』(菊池寛賞)、『太鼓たたいて笛ふいて』(毎日芸術賞、鶴屋南北戯曲賞)など戯曲、小説、エッセイ等に幅広く活躍した。2004(平成16)年に文化功労者、2009年には日本藝術院賞恩賜賞を受賞した。1984(昭和59)年に劇団「こまつ座」を結成し、座付き作者として自作の上演活動を行った。
第1回
1980年🏆 他のSF文学賞を見る
星雲賞
1970年に創設された、日本の「ヒューゴー賞」に相当する国内最古・最大のファン投票によるSF賞。前年に刊行・発表された作品の中から日本SF大会参加者の投票によって選出されます。日本長編部門・海外長編部門の受賞作は、SFファンが熱狂的に支持した国内外の不朽の名作・最先端の傑作を網羅しています。
ハヤカワ・SFコンテスト
SF専門出版の最大手・早川書房が主催する国内最高峰の長編SF公募新人賞。2013年に新世代の才能発掘を目指して再開されて以来、ハードSF、サイバーパンク、スペキュレイティブ・フィクションまで、現代日本SFの最前線を切り拓く新世代の気鋭作家を多数輩出し続けています。
創元SF短編賞
早川書房と並ぶSFの名門・東京創元社が主催する公募新人賞。短編を対象とし、受賞者の第一作品集は創元SF文庫等から単行本・文庫として刊行されます。宮内悠介、酉島伝法、高山羽根子、松崎有理など、現代日本文学界を牽引するトップランナーを驚異的な打率で輩出し続ける名門登竜門です。(※単独の作品集・単行本が刊行された回を掲載)